ひどい話
今日はちょっとした小話を。
これはカナダに留学していた頃の話。
まだカナダに来て1週間頃のことだったでしょうか。まだ友達らしきものが作れていなかったぼくは、学校が終わったら街を探検して、帰りがけにマクドナルドに寄るのが日課になっていました。これはその帰りがけのマクドナルドのお話。
と、その前に。
マクドナルドって打つのなかなか面倒くさいので以降マックでいいですか?ぼく関東の人間なので。
はい。話を戻します。
バーガー貪ってたら目の前に女の子2人組が来たんです。この子たちがなかなかのビューティフルガールズで。
「うわー、この子たちとなんかしらで仲良くなれたりしないかなー」
なーんて考えていた矢先。
「アーフル?」
!??
急にその女の子たちが僕に話しかけてきたんです。なんて言ったのかわからず聞き返したら女の子は
「Awful.」
がーんて頭の中で音がしましたね、ありゃ。タライでも落っこちてきたような衝撃。
Awfulとは直訳すると、ひどい という意味。つまりこの女の子たちは、ぼくの食事マナーがひどいと言ってきたわけです。
どうする?どうするおれ!?
結局ぼくがめったくそに頭こねくりまわしてひねり出た言葉が
「haha, you know?」(あはは、わかっちゃった?)
さあどう出るビューティフルガールズ!?
「Oh, thank you.」
は?
えっと、、とりあえず流れを整理しましょうか。
女の子「お前行儀悪い」
ぼく「あ、わかっちゃった?w」
女の子「ありがとう」
…噛み合わねえよ。
女の子たちがどこかへ行ってしまったあとに、トレイにこぼれたレタスを摘まみながらよーく考えた結果、気づいたんです。
Awful(アーフル)じゃねえ。Are you full(アーユーフル)じゃんか!!
どういうことかと言うと、女の子たちはぼくの行儀悪さをたしなめたのではなく、ぼくが頼んだメニューでお腹いっぱいになれるかを訊いていたんです。
てなわけで自分のリスニングのできなさを嘆きつつ、咄嗟のリアクションの良さに複雑な気持ちになったのでした。
断わりいれといて一度もマックって打ってねー。